着物を着たままの授乳
できるの?着物が着崩れるでしょ?
ん~、確かに着物の構造が分からないと難しいかもしれません。
それに、授乳経験のある方ならご存じかもしれませんが
胸は張るし、ピューッっと飛び出てきちゃったりするから大変!!
「だけど昔の人は着物のまま授乳してたんでしょ」と言われることも。
ただ、昔は今ほど着物の着方のルールに縛られてないでしょうからね。
そこで今回は、
授乳方法について、色々なやり方があるかもしれませんがコチラの2つ方法についてご紹介です。
◆わきの下(身八ツ口)から行うやり方
◆胸元を広げて行うやり方
脇の下からの授乳
お写真を撮る時は、この脇の下からの授乳のほうは着崩れがバレにくいかも。
見八ツ口*1という脇の下にあいている着物の開口部から授乳をするわけですが、手をおろせば脇の下の着物のグズつきは見えにくいので便利です。でも
肌襦袢(はだじゅばん)や長襦袢の身八ツ口が狭くて難しい場合もありますので、脇の縫い目を割いて、広げたほうがいいでしょう。
今回は胸元をカバッと広げて行った場合の直し方についてのお話です。
胸元を広げての授乳
まず最初はこんな感じですよね
さぁ、授乳の準備をはじめます!
①上前(左側の衿)を帯から引き抜くように広げます
②次に下前(右側の衿)も下から引き抜く感じで広げます
③長襦袢の衿の左側を先に
その後で右側の衿の順番で、着物と同じように引き抜きます
これで準備が整いました(*´▽`*)
④授乳を行う時は着物や衿が汚れないようにタオル等をあててから行いましょう
授乳後のゲップをさせる際も、肩にタオルをのせるのをお忘れなく!!
授乳後の着崩れの直し方
さぁ、今度は直していきましょう。
⑤まずは肌襦袢(下着など)の胸合わせをキレイに直しましょう
⑥次に左わき下の見八ツ口から左手を差し込みます
この時、着物と長襦袢の2枚の内側ですよ。
こういう感じ↓
⑦右手で長襦袢の右側の衿(画像の白い衿)を整えながら
左手は内側から長襦袢の衿を下に引っ張り胸元の紐に差し込みます
⑧次は左側の長襦袢の衿を整えます。
今度は左側の見八ツ口から左手をいれますが、今度は着物の内側です。(⑥で右側から入れるときは着物の長襦袢2枚の内側)
こういう感じ↓
⑨左側の長襦袢の衿を左手で整えながら
右手は下のほうに引っ張り胸紐に差し込みます。
長襦袢の衿が整いましたヽ(^o^)丿
⑩今度は着物の衿を直します
左手を左側の身八ツ口から着物の内側(着物と長襦袢の間)にいれます
そうすると左手は下の画像のような位置にだせるので
右手で右側の衿を整えながら左手は下に引っ張り、胸紐に差し込みましょう
こんな感じに右側の衿が整ってきますね!
⑪右側の着物の衿を整えます。
左手で左の衿を整え、右手は着物の胸紐に差し込むように下に引っ張ります。
⑫最後は
全体のバランスやシワなどを伸ばし、帯揚げを整え直して完成です
授乳後の着物の衿はこんなふう
最初の画像と比べてみてくださいね!!
何事もなかったかのような胸元に直せました♬ヽ(^o^)丿
お疲れ様でした!!
何かとママは大変。荷物も多いし、お着物が汚れないか不安だし。
それでも着物を着てお出かけしてくださる気持ちが嬉しい(*´▽`*)
そんな頑張るママたちのお役に立てますように。
*1:袖付けの下の開口部で女性と子供の着物だけにあり、男性には無し。
①帯が高く幅広になったことによる腕の動きや通気性や体温調節を考慮して。②胸の厚みによる前後の布の広がりのズレをカバー。③授乳の為